- 多汗症とは
- 多汗症の原因
- あなたは多汗症?セルフチェック!
- 多汗症は注射で治療「ボトックス」
とは - ボトックスの適応部位
- 多汗症のボトックス治療のメリット・デメリット
- 多汗症のボトックス治療は保険適用?
- 多汗症治療の料金
- よくある質問
多汗症とは
多汗症は体温調節の範囲を超えて、日常生活に支障をきたすほどの汗をかく症状のことです。単なる「汗っかき」とは異なり、本人の意志とは無関係に大量の汗が出てしまう状態を指します。
多汗症には全身に多量の汗をかく「全身性多汗症」と、ワキ、手のひらや足の裏、顔などの特定部位のみに多量の汗をかく「局所性多汗症」があります。
多汗症は適切な診断と治療により症状の改善が期待できるものです。お一人で悩まず、ゆみ美容皮膚科クリニックへご相談いただくことで、QOL(生活の質)の向上につながる選択肢をご提案できます。
多汗症の原因
多汗症の原因は他の疾患が原因となる「続発性多汗症」と、原因が明らかでない「原発性多汗症」に分類されます。
続発性多汗症の場合は、感染症や内分泌代謝異常、神経性疾患や薬の副作用などが関係することがあります。
一方で原発性多汗症の原因は、解明されていないのが現状です。
あなたは多汗症?
セルフチェック!
多汗症のレベル
多汗症は発汗の程度により以下の3段階に分類されます。
レベル1 | 発汗により皮膚表面がしっとりしていたり、つやつやしていたりする |
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レベル2 | 皮膚表面に汗による水滴ができるものの、滴り落ちるほどではない |
レベル3 | 皮膚表面にできた汗による水滴が流れ落ちる状態 |
多汗症は注射で治療
「ボトックス」とは
ボトックス注射は「ボツリヌストキシン製剤」のことで、ボツリヌス菌から産生されるA型ボツリヌストキシン(毒素)が作用します。毒素といっても、美容医療で使用されるものは生理食塩水で薄められており、人体に投与しても安全性の高いものです。汗を過剰に分泌する部位に注射することで、神経伝達物質の働きを抑制し、汗の分泌を抑える効果が期待できます。
手術を必要としない治療のため、施術後の日常生活への影響も少なく多くの方に選ばれています。当院では患者様の症状や生活スタイルに合った治療プランをご提案いたします。
ボトックスの適応部位
ボトックス注射は、汗の分泌を抑える治療として多汗症に非常に効果的です。発汗を引き起こす神経の働きを一時的にブロックすることで、過剰な汗を抑えることができます。
以下のような局所性多汗症に対して、特に高い効果が期待できます。
ワキ(腋窩多汗症)
最もポピュラーな部位です。日常生活や人間関係に影響しやすいワキ汗に対し、高い満足度が得られています。効果は約3~6か月持続します。
手のひら(手掌多汗症)
緊張やストレスで手汗がひどくなる方におすすめです。書類が濡れてしまったり、握手を避けるなど、生活の支障を軽減します。ただし、まれに一時的な筋力低下(握力の低下)が出ることがあります。
足の裏(足底多汗症)
靴の中が蒸れてしまったり、靴下が濡れて不快になる方に適しています。皮膚が厚いため効果発現までに時間がかかることがありますが、足汗による生活の不快感の軽減に役立ちます。
額・額周囲
額からの汗が滴り落ちるような症状に有効です。見た目や化粧崩れが気になる方にも適しています。表情筋への影響を避けるため、熟練した医師による慎重な施術が必要です。
多汗症のボトックス治療の
メリット・デメリット
メリット
汗を抑える即効性がある
施術後2〜3日で効果を感じ始め、1〜2週間でしっかり汗が減少します。
高い安全性
ボツリヌストキシンは厚生労働省にも承認されており、医療現場で長年使われている安全性の高い薬剤です。
メスを使わない治療
注射のみのため、切開の必要がなく傷跡が残りません。
繰り返し治療が可能
効果は約3~6か月持続します。効果が切れても繰り返し受けることができます。
日常生活への影響が少ない
施術時間が短く、当日から通常の生活が可能です。
デメリット
効果が永続的ではない
数ヶ月で徐々に効果が薄れるため、継続するには定期的な施術が必要です。
部位によっては筋力への影響が出ることも
手のひらなどに施術した場合、ごくまれに一時的に握力が弱まることがあります。
費用がかかる
保険適用外の部位(額・手・足など)は自費診療となるため、継続治療にはコストがかかります。
注射時に痛みを伴う場合がある
部位や体質によって、チクッとした痛みを感じることがあります。必要に応じて麻酔の使用が可能です。
多汗症のボトックス治療は
保険適用?
多汗症のボトックス治療において、保険適用となるのは「重度の原発性腋窩多汗症」の診断を受けた場合のみです。ワキの多汗症のみに限定され、手や足の多汗症に対しては保険適用外となります。
保険適用の診断基準は、明らかな原因がなく過剰な局所性の発汗が6ヶ月以上続いており、日常生活に重大な支障をきたしている場合などです。
まずは受診時にお悩みを聞かせていただき、患者様に適した治療方法をご提案させていただきます。
治療に関するご質問やご不安な点がございましたら、気軽にご相談ください。
多汗症治療の料金
よくある質問
多汗症のボトックス注射とはどんな治療ですか?
ボトックス注射は、汗腺の働きを一時的にブロックすることで、過剰な発汗を抑える治療法です。特に脇汗、手のひら、足裏などの多汗症に有効です。
ボトックスでワキガ治療もできますか?
はい、ボトックスはワキガ(腋臭症)の原因となるアポクリン汗腺の活動を抑えることで、においの軽減にも効果が期待できます。ただし根本治療ではなく一時的な改善です。
ボトックス注射はどのくらいで効果が出ますか?
施術後2〜3日で汗が減り始め、約1〜2週間で効果のピークを迎えます。
多汗症のボトックスの効果はどのくらい持続しますか?
個人差はありますが、一般的に3~6か月ほど効果が持続します。
多汗症ボトックスの治療頻度は?
年に1~2回のペースで継続的に受ける方が多いです。効果が薄れてきたら再施術をご検討ください。
ボトックス注射の痛みはありますか?
注射時にチクッとした痛みを感じる方もいますが、冷却や麻酔クリームなどで痛みを軽減できます。
ボトックス注射後に注意することは?
激しい運動やサウナ、長時間の入浴は24時間避けてください。注射部位を強くこすらないようにしましょう。
多汗症のボトックス治療は健康保険が使えますか?
原発性腋窩多汗症(脇の多汗症)の場合、一定の基準を満たすと保険適用になることがあります。それ以外の部位は自費診療です。
学生でもボトックスによる多汗症治療は受けられますか?
はい、年齢に関係なく可能です。未成年の場合は保護者の同意が必要です。
どの季節にボトックス注射を受けるのがおすすめ?
汗が気になる春〜夏前の時期に施術する方が多いですが、年中受けることが可能です。
妊娠中や授乳中でもボトックス注射は受けられますか?
妊娠中・授乳中の方はボトックス注射を避けることが推奨されています。
ボトックスと制汗剤の違いは何ですか?
制汗剤は汗を一時的に抑える表面的な対応ですが、ボトックスは神経の伝達をブロックして汗腺の働きを抑える医学的な治療です。
ボトックスを打ち続けると効かなくなることはありますか?
長期間・頻回に使用した場合、ごくまれに抗体ができて効きづらくなる可能性がありますが、適切な間隔を保つことでリスクは軽減されます。